フォルダツリー
explorerの特徴の1つであるフォルダツリーは、マウスを使用して目的のフォルダへ素早くアクセスするのに非常に便利な機能だが、X-Finderのフォルダツリーにはさらに様々な機能が設定され、より便利に活用することができるようになっている。
設定
上はフォルダツリーの設定メニュー。区切りより上が表示の設定、下が動作の設定になる。
- フォルダツリー
- フォルダツリーの表示/非表示の切り替えをする
- 連動
- この項目にチェックが入っていないと、ツリー部でフォルダを選択してもリストビューの表示内容がそのフォルダに切り替わらないようになる。(ダブルクリックorEnterキーで切り替わる)
- 足跡
- チェックされるとそれ以降はタブで開いたフォルダのみをフォルダツリーに表示するようになる。
タブで開いているフォルダの位置関係を把握するときに便利
- ファイルを展開
- チェックされるとフォルダだけでなくファイルも展開されて表示されるようになる。
- 仮想フォルダのファイルを展開
- チェックされると、エクスプローラで通常フォルダのように操作できる圧縮ファイル(システム標準ではWindows2000ならcab、XPならzipも)も表示されるようになる。
- 常に単一のツリーを開く
- チェックされると、展開されるツリーが1つになり、現在のタブのフォルダ以外のツリーは展開されなくなる。(タブを切り替えるとツリーの展開状態が切り替わる)
- 色分け
- チェックされていると属性ごとの色分けが有効になる
- シングルクリックで開く
- チェックされると(ダブルクリックをしなくても)フォルダを選択しただけでそのサブフォルダが展開されるようになる。
- 新しいタブで開く
- チェックされると選択したフォルダを新しいタブで開くようになる。
- 一行選択判定
- チェックされるとフォルダツリー上でのアイテムの選択の際、空白をクリックしても選択判定がされるようになる。
- ドラッグ禁止
- チェックされるとツリー上のアイテムのドラッグができなくなる。
- ドロップ禁止
- チェックされるとツリー上のアイテムにドロップができなくなる。
- フローティング
- マウスカーソルがツリー位置にないときに自動的に非表示になるのは"自動的に隠す"と同じだが、ツリー表示時、リスト表示はそのままにツリーが覆いかぶさる(フローティング表示される)ようになる。(こんな感じ)
- 自動的に隠す
- チェックされると、マウスカーソルがツリーの位置(リストの左端)にないときに、表示されているフォルダツリーが自動的に非表示に切り替わるようになる。(こんな感じ)
- システム互換
- Vista以降のOSで、システム標準のフォルダツリーを表示する。(右クリックメニューもシステム標準のもののみになる)
- ガジェット
- フォルダツリーの下にガジェットを表示する。フォルダツリー非表示時はガジェットのみの表示になる。
操作
フォルダツリー部で右クリックすると、上のように、explorer互換のコンテクストメニューの右側に独自のメニューが表示される。
- 新しいタブで開く
- ツリーで選択されたアイテムをX-Finderの新しいタブで開く。(ファイルが展開されているときに、リスト内にプレビューできるアイテムを選択して実行するとプレビューがタブで追加されていく)
- バックグラウンドで開く
- ツリーで選択されたアイテムをアクティブなタブのバックグラウンドで開く。
- 分割ウインドウで開く
- ツリーで選択されたアイテムをアクティブな画面の反対側の画面で開く。ファイルの場合も同様。
- ファイルを展開
- 前述した設定での"ファイルを展開"のチェックと同じ。チェックされるとフォルダだけでなくファイルも展開されて表示されるようになる。
- 表示から除く
- ツリーで選択されたアイテム(とその下層のアイテム)をツリーで一時的に非表示にする。更新すると元通り表示される。
- 最新の情報に更新
- ツリーの表示を最新の状態に更新する。また、一時的に非表示になっていたアイテムの表示を通常に戻す。
- 名前の変更
- ツリーで選択されたアイテムの名前の変更を行う。
その他のツリー部での操作は以下のようになっている。
ルートの変更
初期設定ではフォルダツリーのルートはexplorer同様にデスクトップに設定されているが、"ツール"→"オプション"から"フォルダツリー"を開き、1行目のパスを変更すれば任意のフォルダをフォルダツリーのルートに設定することができる。また、ビルトインコマンドでの対応は以下の通り。
-
- Set:Tree=フォルダのパス・・・・フォルダツリーのルートを任意のフォルダに設定する。
表示と動作の設定も同時に設定切替可能。この場合のビルトインコマンドの記述は以下のようになる。
-
- Set:Tree=フォルダのパス%10チェックする項目(vrnfmihqastogpの指定する項目を記述)
- v・・・表示
- r・・・連動
- n・・・足跡
- f・・・ファイルを展開
- M・・・簡易フォルダ表示
- i・・・常に単一のツリーを開く
- h・・・自動的に隠す
- q・・・フローティング
- a・・・仮想フォルダのファイルを展開(zipの書庫など)
- s・・・シングルクリックで開く
- t・・・新しいタブで開く
- o・・・一行選択判定
- g・・・ドラッグ禁止
- p・・・ドロップ禁止
- Set:Tree=フォルダのパス%10チェックする項目(vrnfmihqastogpの指定する項目を記述)
また、ツリーの幅は"Set:TreeWidth=○×"で○×ピクセルに設定することができる。
以下ではこのルートの変更機能を利用したフォルダツリーの活用例を紹介する。
ブラウザのお気に入りツリーとして活用
以下のランチャを実行するとIEのお気に入りがルートに設定され、お気に入りをツリー状に表示することができる。(ツリーの幅は200ピクセル)サブフォルダを誤ってリストに展開しなため、シングルクリックで開く動作にはしていないので、ホイールクリックかダブルクリックでページを開く。
X-Finderを持ち歩いて使用するのなら、"shell:Favorites"をurlファイルが置いてあるフォルダのパスに書き換えればよい。
お気に入りツリーとして使用 [パス] Set:Tree=shell:Favorites%10vft [動作] 実行
指定フォルダ以下のみを表示しファイルの振り分けに使用
一度に複数のフォルダを表示できるのがフォルダツリーの良い所だが、D&Dでファイルの振り分けなどに使用しようとすると、振り分け先として必要なフォルダ以外も表示されているのが邪魔になることもあると思う。
こういったときにルートフォルダを振り分け先フォルダの1つ上位のフォルダに設定すると非常に見やすく、整理しやすくなる。振り分け先フォルダの数が少ないとあまり実感できないが、10や20以上のフォルダに振り分けるときなどは非常に有効だと思う。また、フォルダツリー上で右クリックメニューから"表示から除く"を選択して、展開されている中の不要なフォルダをさらに非表示にすることでさらに効果的に領域を使用することができる。
以下はこの場合の設定例。ツリーはもっぱらD&Dの受け側として使用するので、表示させるだけの設定としている。
振り分け先としてツリーを表示 [パス] Set:Tree=振り分け先フォルダの上位のフォルダのパス%10v [動作] 実行
画像は"風景"というフォルダをルートに設定し、分割プレビューで確認しながらサブフォルダに画像を振り分けているところ。
通常フォルダのクリップフォルダを表示してサイドバーとして使用
フォルダツリー部でも(ツール→オプションから"クリップフォルダ"を開いて追加した)通常フォルダのクリップフォルダへのアイテムのD&Dはショートカットの作製となるため、通常フォルダのクリップフォルダをルートに設定してツリー表示することによって、フォルダツリーをサイドバー(プログラムやファイルの実行やフォルダへの移動のリンクを表示したバー)のように使用することができる。
この場合の設定は以下の通り。フォルダを新しいタブで開く場合はホイールクリック、アイテムの追加は一番上の行(クリップフォルダの行)へのD&Dで行う。
サイドバーとしてツリーを表示 [パス] Set:Tree=設定したクリップフォルダのパス%10vfst [動作] 実行
画像では"D:\ISO\temp"をオプションでクリップフォルダに指定し、尚且つフォルダツリーのルートに設定している。