ツールフォルダの追加
ツールフォルダの追加
X-Finderでは、ランチャはツールフォルダに登録されており、ツールフォルダのパスを実行することによってポップアップメニューや階層メニューを表示している。そのため、ツールフォルダの種類以上の階層メニューを設定することはできない仕組みになっていたが、β版のX-Finder 10-7-3から、任意のファイル(.ini)をツールフォルダに設定することができるようになり、これによって好きなだけ階層メニューを設定することができるようになった。
以下はツールフォルダの追加の際の具体的な流れ。(ここでは設定するファイル名を「tool」としている)
- 階層化したいツールフォルダを開く
- メニューの"ファイル"→"フォルダの作成"を選択
- ダイアログが表示されるので、「tool」と入力
- ランチャ設定画面になるので、OKを選択
以上の操作でツールフォルダ内に「tool」というアイテムが作成され、このアイテムは他のツールフォルダと同様にX-Finderのタブで開いて編集を行うことができる。
(「tool」にアイテムを追加して初めてデータフォルダ*1に"tool.ini"というファイルが作成される)
また、以下のようなランチャでiniファイルを直接開くこともできる。
追加ツールフォルダの編集 [パス] Extra:%focusedname%.ini [動作] 移動・新規タブ
このランチャでiniファイルを開くと、画像のような空のツールフォルダが表示され、新たにランチャを登録できるようになる。
追加したツールフォルダでは、タブを閉じれば変更が保存される。
このツールフォルダを実行(複数項目の場合はメニューを表示)するには、以下のようなランチャを実行すればよい。
[パス] Extra:tool.ini [動作] 実行
――関係するコマンド
- Extra:ファイル名.ini(動作・移動)・・・・・任意のiniファイルをツールフォルダとして開く
- Extra:ファイル名.ini(動作・実行)・・・・・任意のiniファイルをツールフォルダとして実行する
ツールフォルダの編集
上ではツールフォルダを開いた際の編集について記述したが、ツールフォルダの中身を丸ごと編集・保存したいときは以下のようなビルトインコマンドが使用できる。
TF:Copy コピー元のツールフォルダ コピー先のツールフォルダ・・・ツールフォルダの中身をコピーする。(コピー元とコピー先の中身を同一にする) TF:Append 追加元のツールフォルダ 追加先のツールフォルダ・・・ツールフォルダの中身を追加先のツールフォルダに追加する。 TF:Clear 対象のツールフォルダ・・・対象となるツールフォルダの中身を消去する。
右クリック(Context:)の中身をbkup.iniにコピー [パス] TF:Copy Context: Extra:bkup.ini [動作] 実行
活用
お気に入りの階層化
上の例では、"お気に入り"メニューの階層化のためにWeb.ini、Local.ini、Network.iniを設定し、これらにアイテムを追加するためにAdd.iniを設定している。
階層化されたアイテムの編集は、"お気に入り"を開いた状態で設定したツールフォルダを"新しいタブで開く"か"分割ウインドウで開く"で行える。
単純にお気に入りを階層化する手順を書くと以下のようになる。
- メニューのお気に入り→お気に入りの整理を選択
- メニューのファイル→フォルダの作成を選択
- ダイアログで階層メニューの名前を入力(ここでは「フォルダ1」とする)
- ランチャ設定画面になるので、「OK」を選択
- 「フォルダ1」というアイテムが作成されるので、このアイテムを新規タブで開く
- 「フォルダ1.ini」というタブができるので、「お気に入り」タブから任意のアイテムを「フォルダ1.ini」タブへD&Dする
- 「お気に入り」タブと「フォルダ1.ini」を閉じる
これでお気に入りのメニューが階層化され、「フォルダ1」の中にアイテムが表示されるようになる。
また、追加ツールフォルダのランチャの[動作]を"移動"にし、"お気に入り"や追加したツールフォルダをクリップフォルダとして設定(方法は次項で記述)すれば、"お気に入り"をリストビューに開いたとき、仮想フォルダとして扱えるようになる。("お気に入り"のフォルダ内に"Web"等のフォルダがあるように操作できる)
"Select:"でツールフォルダ内の選択が可能なことを利用すれば、階層化したツールフォルダのアイテムをまとめて開くといったことが可能。
Web.ini内のアイテムを全て開く [パス] Select: Extra:Web.ini\ Background: %Selected% [動作] 実行
クリップフォルダの追加
ツール→オプション→"その他"のタブを開き、"クリップフォルダ"の欄に(又はツール→ツールオプション→クリップフォルダを開き、[パス]に)"Extra:ファイル名.ini"を追記(複数あるときは","で区切る)することにより、追加したツールフォルダをクリップフォルダとして使用することができるようになる。
クリップフォルダではWクリックでアイテムを実行可能
同種のランチャをまとめ、メニューから選択
フォルダツリーの設定やリネーム処理、フォントや画面の表示状態など、同様の種類のもので多数のランチャを設定しておく必要があるとき、追加したツールフォルダに同種のものをまとめておくと、煩雑になりがちなランチャを簡単に整理しておくことができる。
また、ツールフォルダに設定したiniファイルは(ローカルの環境に依存するパスが含まるランチャを除いて)他の環境でも使いまわしが効くので、気軽に他の環境で使用することができ、一から設定をし直さなければならないときなども大幅に手間を省ける。
以下はフォルダツリーとリネームのランチャをまとめてみた例。(iniファイルはこちら)
注)この環境では"D:ClipFolder"をクリップフォルダとして設定している。
[拡張]の異なるランチャをまとめ、関連付けのように使用する
[拡張]の異なるランチャを登録したツールフォルダを任意のキーやマウスジェスチャで実行するように設定すると、該当ファイルならメニューを表示せずに実行することができるので、任意の操作で別個の関連付けを実行することが可能になる。
以下の例は右クリックしながらホイールクリックするマウスジェスチャに独自の関連付けのツールフォルダ(Misc.ini)を登録したところ。
ジェスチャ開始したファイルがtxtならメモ帳で、bmpならペイントで、aviならメディアプレーヤーでファイルが開かれる。
「bmp,jpg,png以外は全て決まったプログラムで開きたい」といった場合は該当のランチャの拡張を
;!*.bmp;*.jpg;*.pngとすればよい
キーの連続押しでファイルを振り分ける
階層化したツールフォルダを組み合わせることで、複数キーを順に押してランチャを実行する。
以下の例では「キー」にA〜Zまでのキーでそれぞれ別のツールフォルダをメニューとして表示するランチャを登録し、表示されるメニューで任意のキーを押すと該当するランチャが実行されるようにしてある。
画像では[パス]が"Extra:%x-finder%Sort\〜"となっているが、正しくは"Extra:Sort\〜"。"x-finder"は不要。
この状態でリストビューでAキーを押すと"Sort"フォルダ内の"A.ini"のツールフォルダが表示され、さらにAキーを押すと"AA.ini"のツールフォルダが表示される。
ここでさらにAキーを押すとアイテムを"C:\Program Files"に送るランチャが実行される。(動作イメージは↓を参照)
設定にはSort.zipを使用。"データフォルダ"に解凍し、下記2種類のランチャを実行すると、上記動作の適用と解除が可能。
振り分けキー設定適用 [パス] TF:Copy Key: Extra:Sort\backupkey.ini TF:Append Extra:Sort\振り分け設定.ini Key: [動作] 実行
振り分けキー設定解除 [パス] TF:Copy Extra:Sort\backupkey.ini Key: [動作] 実行
カスタマイズする際の注意は以下のとおり。
- 送り先の登録の仕方
- 一つ上のツールフォルダを開き、送り先のフォルダをそこにD&Dし、[名前]に最後に押すキーを"&"の後に登録する。(A→B→Cで送りたい場合は、"キー"の"A"を新規タブで開き、次にその中の"&B"を新規タブで開く。D&Dで登録したアイテムの名前には"&C"を追記する。)
- メニューに表示される項目(ランチャ)を減らす
- [拡張]に":"と記述し、[動作]を"送る"にすればランチャを削除しなくても非表示にできる
- ストローク数を増やす
- 最下層のツールフォルダ(上記の例ならAA.ini)にさらにツールフォルダを登録し、アイテムを登録する。
"キー"内の状態をカスタマイズしたい場合は、Sortフォルダ内の振り分け設定.iniの内容もカスタマイズしないと設定解除の際に保存されないので注意。
*1:ツール→基本オプション→"その他"タブ→"データフォルダ"で指定したフォルダ