ツールフォルダ
「ツールフォルダ」はX-Finderを使用する上で非常に大きな意味を持つのだが、X-Finderを使い始めて間もない人には、この「ツールフォルダ」の役割や特徴、機能などは非常にわかりづらいと思う。ここでは個人的に理解している範囲でツールフォルダの特徴について記述していく。
大まかに言って、ツールフォルダはX-Finderの機能を構成するランチャを登録しておく場所(フォルダ)である。
登録されるランチャの種類(各種設定のためのランチャや任意のコマンドやパスが記述されたランチャなど)はそれぞれ異なっているが、これらのフォルダにしかるべきランチャを登録することによって、X-Finderでは非常にお手軽に複雑なカスタマイズをすることが可能になっている。
ツールフォルダは、[パス]にフォルダのパス("Favorites:"や"Shift"など)が記述された[動作]が"移動"のランチャを実行することによっても開くことができる。([動作]が"実行"の場合は登録されたランチャがメニューとして表示される)
ツールフォルダには、画像のようにメニューの"ツール"から開く各フォルダと、メニューの"お気に入り"→"お気に入りの整理"から開くフォルダがある。(基本オプションはツールフォルダではないので注意)
ランチャを右クリックしたメニューから"ツールフォルダを開く"を実行するとランチャが登録されているツールフォルダを簡単に開くことができる。
"お気に入り"も他のツールフォルダと基本的に同じ(実行したときの挙動は他のツールフォルダのランチャと同じ)もの。アイテムを追加する操作がメニューから可能なことと、アイテムを追加する際に[動作]が"移動"・新規タブになる点が異なる。
逆に他のツールフォルダでも"お気に入り"と同じような使い方をすることが可能。
以下では、各ツールフォルダの用途と特徴について記述していく
お気に入り(Favorites:)
X-Finderでの"お気に入り"を登録するツールフォルダ。メニューの"お気に入り"→"お気に入りに追加"で現在のタブのフォルダが登録される。登録されるときに[動作]が移動・新規タブになる特徴がある。
アドレス(Address:)
アドレスバーの左端に表示するボタンのアイテムを登録するツールフォルダ。
リンク(Link:)
リンクバーに表示するボタンのアイテムを登録するツールフォルダ。
縦型ツール バー(Vertical:)
リストビューの左側に縦に表示するツールバーのボタンのアイテムを登録するツールフォルダ。
ファンクション(Function:)
ファンクションバーに表示するボタンのアイテムを登録するツールフォルダ。先頭のアイテムからそれぞれF1〜F12キーの順番に対応していて、該当キーで実行される。
キー(Key:)
キーカスタマイズをするためのツールフォルダ。[パス]に記述された内容が[拡張]に記述されたキーで実行される。
数字キー(NumKey:)
先頭のアイテムから順番に0〜9、Ctrl+0〜9、Alt+0〜9、Ctrl+Alt+0〜9に対応したランチャを登録するツールフォルダ。
Shift(Shift:)
Shift+Enterで表示されるメニューのアイテムを登録するツールフォルダ。
Ctrl(Ctrl:)
Shift+Enterで表示されるメニューのアイテムを登録するツールフォルダ。
両方(Both:)
Shift+Ctrl+Enterで表示されるメニューのアイテムを登録するツールフォルダ。(マウスで右+左クリックをした際にも同じメニューが表示される)
右クリック(Context:)
マウスの標準の右クリックメニューに一緒に表示されるメニューのアイテムを登録するツールフォルダ。
F7(F7:)
ファンクションキーのF7キーを押した際に表示されるメニューのアイテムを登録するツールフォルダ。
F8(F8:)
ファンクションキーのF7キーを押した際に表示されるメニューのアイテムを登録するツールフォルダ。
関連付け(Association:)
アイテムのダブルクリック(又はEnterキー押)時に実行されるアイテムを登録するツールフォルダ。
フォルダ設定(FolderSettings:)
任意のフォルダを開いた際に実行されるアイテムを登録するツールフォルダ。
クリップフォルダ(ClipFolder:)
クリップフォルダ(ClipFolder:)に登録されたアイテムを管理するツールフォルダ。(詳細は別途記述)
詳細オプション(Option:)
表示や動作などのX-Finderの設定を行うランチャが登録されているツールフォルダ。
基本オプションに無い項目はこちらから直接編集する。
また、以下は"メニュー"→"ツール"からは表示できないツールフォルダ。
X-Finderが一時的に各種情報を記録しているもので、そのときどきで内容が変化する。
そのため特に編集をする必要もない。
閉じたタブ(Closed:)
起動してからそれまでに閉じたタブのパスが記録されている。
"表示"→"タブ"→"履歴の保存"にチェックがあると終了しても保存されるようになる。
履歴(History:)
そのタブでのフォルダの履歴が記録されている。
途中からループしているのは現在のところ仕様とのこと。
タブ一覧(TabList:)
現在開いているタブの一覧が記録されている。フォルダツリーにこのツールフォルダを表示すれば、ツリーに開いているタブの一覧を表示させることが可能。
ツールフォルダの表示
通常のフォルダ同様に6種類の表示形式から選択可能。ただし、詳細表示のカラムは"名前"、"パス"、"動作"、"拡張"の4種類となり、アイテムのソートは手動でD&Dする必要がある。(名前等ではソートできない)
各ツールフォルダへのアイテムの登録
以下のような操作をすると、元のファイルやフォルダのパスが記述され、元のアイテムと同じ名前のついたランチャがツールフォルダに登録される。ちなみにファイルの場合は[動作]が"実行"、フォルダの場合は"移動"となる。
- ツールフォルダを開き、別のタブやウインドウ、または他のプログラムからファイルやフォルダをD&Dする
- "パス"にツールフォルダを記述して[動作]を"送る"にしたランチャを設定しておき、ファイルやフォルダを選択した状態で実行する。
- 追加先のツールフォルダをツールバーに表示し、ツールバーにファイルやフォルダをD&Dする。
[パス]の内容を自分で記述する場合、以下のようにしてツールフォルダにアイテムを追加することができる。
-
- ツールフォルダを開いて"ファイルの作成"を実行する
- 表示中のツールフォルダのランチャ上で右クリックし、「項目の新規作成」を実行する
アイテムの操作
ツールフォルダを開いたとき、ツールフォルダに登録されたファイルやフォルダは、通常のリストビューにあるときと同じように、"Open:"や"ClipPath:"、"Preview:"などの各コマンドや他のアプリケーションで元の(実際の)ファイルやフォルダのパスを処理(渡す/送る)することができる。また、"縮小版"や"並べて表示"にすれば通常ファイルと同様にサムネイルも作成される。
ツールフォルダのアイテムを操作する上での注意点としては以下のものが挙げられる。
- ダブルクリックやEnterキーはランチャの設定画面を開く動作になる。
- 右クリックメニューの名前の変更や"Rename:"はそのままではランチャの名前の変更になる。
- ツールフォルダのアイテムを削除しても元のファイルやフォルダには影響しない。
ツールフォルダのアイテムを選択した状態で右クリックし、表示されたメニューから"パスのメニュー"を実行すると、元のアイテムの右クリックメニューが表示され、このメニューからなら元のファイルやフォルダの削除や名前の変更をすることができる。
- コピー(Ctrl+C)や切り取り(Ctrl+X)、D&Dでは、基本的に元のファイルやフォルダが操作の対象になり、ツールフォルダのアイテムをコピー、切り取り、D&Dした場合には元のファイルやフォルダをそのように操作したときと同様の挙動となる。
- ツールフォルダに登録後に移動したり削除されたりしてパスが変更されたアイテムはアイコンが消える。(アイコンが消えたアイテムはDelキーで削除できる)
"TF:Reset ツールフォルダのパス"を実行すると、色々カスタマイズしたツールフォルダを初期設定状態に戻すことができる。
キー割り当てを初期設定に戻す [パス] TF:Reset Key: [動作] 実行